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―――翌日。
俺は、イヅミからの念話によっておこされた。
―ブラッド、起きているか?―
―たった今起きましたが…―
―済まないが、至急私の部屋に来てくれないか?―
―分りました―
珍しく、イヅミからの呼び出し。
30分で準備を終わらし、イヅミの待つ部屋へ向かった。
部屋をノックし「失礼します」と言って部屋へ入る。
「あなたが俺を呼び出すなんて珍しいな」
そう軽口を叩くぐらい、許されることだろう。
なんせ、眠りを妨げられたのだから。
「そう言うな。新しい任務が入っている」
「新しい任務、か」
予想はできていたため、「やはりそうか」と呟く。
「で、任務の内容と依頼主は?」
「学園潜入だ。依頼主はシェリア学園の学園長だ」
「また、学園長が何故俺を?」
「犯行予告があったそうだ。『悪魔族の我が同胞、イリア・カーティスの解放を行わなければ学園を血の海にしてやる』というな。その犯行予告を行った者を特定し、排除することが、お前に与えられた任務だ」
「分かった。で、いつから学園に通えば良い?」
「一週間後の今日だ」
「了解」
俺はイヅミに頭を下げ、イヅミの部屋を後にした。
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