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家に帰った未歩は、ベッドに腰掛けて携帯電話を確かめた。
いつのまにか浩太から、メールを受信していたらしい。
『初メールです!
ドキドキ(笑)
今日は具合でも悪かった? 悩みがあるなら相談乗るよー!』
という彼らしく陽気なメールだ。
少し考えたあとで返事を送る。
『送ってくれてありがとうございました。ピアノが弾きたくなっただけだから大丈夫です』
するとまたしても浩太からのメールが。
『今度どっか行かない?
二人で……あっ、やっぱ緊張するから みんなで(笑)』
二人で、という文字に少し身構えてしまったが、明美がいるなら大丈夫だろう。
『はい、明美も喜ぶと思います』
『やったー!!!! じゃあ、また連絡するな』
という会話でメールは終わる。
未歩は小さなため息をついて、ベッドに横になった。
浩太のように遊びに誘ってくれる男性は割と、……いる。
(でも、私が今一緒にいたいのは……)
そんなことを考えているうちに、睡魔が襲った。
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