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~~♪ ~~♪
……ん?
聞き慣れた着信音。
「わわっ!」
すっかり暗くなった部屋の中。
ガバッと未歩は起き上がった。
……どうやら寝てしまったらしい。
鳴り終わってしまった携帯電話を慌てて手に取った。
『廣瀬 正悟』
時刻は夜7時。
すぐに電話をかけ直すと、2回目の呼び出し音が鳴る前に彼の声が聞こえた。
「もしもーし?」
「ごめんなさい、うたた寝してました!」
「はは。疲れてるなら また今度電話するよ」
「大丈夫です! お仕事終わったんですか?」
と会話をしながら、見えてるわけでもないのに、ボサボサになった髪を整えてしまう。
「今終わって車に乗ったとこ。腹へったー」
「お疲れ様です」
「未歩ちゃん何食べた?」
「あ。そういえば私も食べてないや……」
と答えたあと、ぐぅ、とお腹が鳴った。
「じゃーどっか行く?」
「! はいっ!!」
彼からの誘いに、パッと目を輝かせた後は、躊躇うことなく答えていた。
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