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食事を終えても しばらく会話を続けていた。
あっという間に時間が経ったらしく、夜10時を過ぎていた。
「明日学校だろ? そろそろ帰ろうか」
「……はい」
まだ帰りたくない……
と思いつつ、口にする勇気はない。
彼は4杯目のコーヒーを空にして席を立つと、レジに伝票を持って行った。
「正悟さん、今回くらい私に出させてください」
「いや、いいよ」
「でもこの前もほとんど出してもらったし」
しかし返事はなく。
彼はお釣りをもらって外へ出てしまった。
お財布を持ったまま後を追うと、彼は車のドアを開けて、振り返りながら言った。
「じゃ、これから1時間だけ付き合って」
「……はいっ!!」
そうして2人は、深夜のドライブに出発するのだった。
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