4.恋

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  とくん、とくん。 鼓動は激しく波打っている。 外の景色はまったく目に入ってこない。 隣にいるのは出会ったばかりの男性で、まだわからないことばかりなのに。 低い声。 優しい目。 大きな手。 彼の話し方や、しぐさ。 この人を取り巻く空気そのものが、心に焼き付いて離れない。 ――――好き。 初めて自分の胸に咲いた『恋心』に気がついた。    
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