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むかし、黄色のタンポポが一面に咲く、それは美しい、野原があった。
そのなかに、一輪だけ、真っ赤に咲いている、タンポポがあった…
黄色のタンポポたちは、みんなと違うそのタンポポを、バカにしていた。
僕たちと違うね。
アハハッ!黄色じゃないなんて、お前、タンポポ?とは違う花なんじゃないの?
赤いタンポポは、それでも、いつも誇らしげに咲いていた。
ある日、その野原に、アパート建設の話があがり、タンポポたちは全て、刈られてしまうことになった。
おじさんたちが、草刈り機を持って、タンポポたちを全て切り裂こうとした、その時…
ひとりのおじさんが、赤いタンポポに目をとられる。
珍しいと、その赤いタンポポを摘み取り、そのまま、後にした。
その後、アパート建設の話も無くなり、タンポポたちは今日も楽しそうに咲いている。
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