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「……ごめんなさい」
自分でも何に謝っているのかわからないが、兄ちゃんが折れることがない以上、こっちが折れるしかないだろう。
『ふ~ん。悪いと思ってるんなら、俺の頼みを聞いてくれるよな?』
「は?」
呆気に取られて、開いた口が塞がらない。
我が兄ながら、ヤクザよりもタチが悪いと思う。
『真琴はいい子だから、携帯スタジオまで届けてくれるよな?』
『いい子』って所をわざとらしく強調しないで欲しい。
そんなこと言われなくても、私に拒否権なんてないのはわかっているのに。
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