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春の風と絶望への一歩
ヴーン、ヴーン。携帯のバイブレーダの音がする。
『はい、もしもし』
『あ、わたしだけど…。』
『あ、うん。どうだった…?』
『あいつは、俺の恩人だ。なんて言ってたよ…?』
『そっか…。それだけか…。』
『ねぇ…。もう、いい加減言ったほうがいいよ…。』
『ありがとう…。そうだね…。もう、時間も無いし…。』
『え?時間って…?』
『…、ごめん。なんでも無いんだ。今日はありがとね!わたし、今日はもう寝るよ!』
『あ、うん。おやすみ…。』
『おやすみ~』
……神様。わたしの時間は、いつまでですか?
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