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「あ…いや……その………ごめん…!」
「あ、咲───」
私は恥ずかしさに限界が来て、机の上の教科書類をそのままに指定バックだけを持って、急いで教室を出た。
やばい、今絶対顔紅い…
すぐに帰ろう。あんな恥ずかしいの読まれちゃ、見せる顔が無い。
私は靴に履き変え、校外に出る。
運動場では野球部がクラブをしていた。
だいぶ長い間寝てたみたいだ。
…………こうすけに、全部読まれるほど。
あー恥ずかしい。
明日が土曜日で良かった。
だってこうすけに会ったら───
「咲ー!」
大声で私を呼ぶこうすけの声が聞こえた。
私は瞬時に固まり、動けなくなる。
胸がすごくドキドキしてる。
当たり前だ、あんなのを読まれたあとにこうすけに呼ばれたのだから。
私は振り返ると、二階の教室の窓から私を見ているこうすけを見つけた。
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