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「…こうすけ……」
こうすけとの距離は7mくらい。
今の声量じゃ聞こえない距離。
「俺さ、お前に言わなきゃいけないことがあるんだ」
窓から乗り出すように体を出して話しだすこうすけ。
言わなきゃいけないこと……?
「俺……俺、お前のことが大好きなんだ!」
一瞬、頭の中が真っ白になった。
そしてすぐ、嬉しさと恥ずかしさが混ざるような不思議な感覚が沸き上がってくる。
「お前みたいに、俺は一目惚れじゃない。けど…お前と同じように、俺が咲を好きだって気持ちは胸を張って言える!誰にも負けない自信がある!」
周りでクラブをしていた生徒が見ているが、私は気にも止めていない。
それほど、こうすけの言葉に意識が傾いている。
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