この空を、二人で

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午後の授業が近付いてきたので、俺達は一緒に教室に戻った。 咲が席につくと必ず岡崎さんが話し掛けに行く。 俺と付き合い出したことを咲に聞いてから、あの二人は一段と仲良くなった。 授業が終わって放課後。 咲は荷物をまとめると、いつものように俺の机にやって来た。 「今日も俺ん家来るか?」 「実は…お母さんが……晩ご飯…用意してる」 「え?」 咲と恋人になってから、まだ咲のお母さんに一度も会っていない。 これを機に一度挨拶しとくのも良いな…。 「なら食べさせてもらおうかな」 「んじゃ……このまんま…私ん家…行こ?」 咲と一緒に学校を出て、坂道を下る。
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