この空を、二人で

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咲は公園に入ると一目散に、それなりに大きさのある遊具へ向かった。 登り棒や滑り台、綱で出来た橋などいろいろある遊具。 子供からしたらかなりテンションの上がるやつだな、これ。 「…出来たときから…これで……遊びたかった」 小学生かお前は。 高校二年生が言う台詞じゃねえぞ。 「遊びたいって、俺らからしたら少し小さくないか?」 「…こうすけに小さくても……私には…丁度良い…の」 咲は少しムスッと顔をしかめると、木で出来たはしごを登りはじめた。 この子本当に遊ぶ気だ……。 俺は側にあったベンチに座って咲を観察することにした。 「こうすけぇ…これ持っててぇ…」 いつのまにか遊具の頂上に登っていた咲が、上から指定バックをほってきた。
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