傷心

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「もう、疲れた…別れよう。もう無理!」 ユイはそう言って店を出た。 「ふぅ」 トシヤは深い溜め息をついた。約10分ほど席についたまま残ったエスプレッソを飲み店を出て帰路についた。途中、ユイと付き合っていたころのことを思っていた。初めて会ったときのこと、彼女とのsex、よくケンカした日々、通い詰めたカフェ。さっきいた店はそのカフェだった。トシヤは自分で思っているより心の傷は深く、頭のなかでユイが廻っていた。家につき、コンポに向かいCDをかけた。2人が好きな切ない歌詞の歌。トシヤはまた2人で過ごしたことを思い出していた。何度も同じ曲を流しベッドに横たわって聴いていた。外に明るさがでてきたくらいで瞼が重くなりそのまま寝入った。 気を紛らわすかのように何日も過ごした。
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