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雨の音が充満する部屋の中 どうしてもあなたの事を考える かつてあんなに深く想い合った あなたの思い出を抱きしめる あなたとの思いではたくさんあれど 雨の日の思い出に勝るものはない 本当にあなたは雨が好きだったから 雨になると部屋の窓のそばに行き 満足そうに窓を開け 私の膝に寝ころぶあなた 雨の音に私の声が合うと 歌をせがむあなた そんなあなたが可愛らしくて 頭を軽く撫でながら 小さな声で歌い出す 満足するように目を閉じて 私の片手はあなたに捕らわれた 雨とはあなたとの思い出を引き出す鍵 あなたのおかげで 雨の日はどうしても胸が締め付けられる これから生きていくなかで 雨の日を幾度と経験し 胸の痛みに静かに耐えていくのだ
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