1人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
雨の音が充満する部屋の中
どうしてもあなたの事を考える
かつてあんなに深く想い合った
あなたの思い出を抱きしめる
あなたとの思いではたくさんあれど
雨の日の思い出に勝るものはない
本当にあなたは雨が好きだったから
雨になると部屋の窓のそばに行き
満足そうに窓を開け
私の膝に寝ころぶあなた
雨の音に私の声が合うと
歌をせがむあなた
そんなあなたが可愛らしくて
頭を軽く撫でながら
小さな声で歌い出す
満足するように目を閉じて
私の片手はあなたに捕らわれた
雨とはあなたとの思い出を引き出す鍵
あなたのおかげで
雨の日はどうしても胸が締め付けられる
これから生きていくなかで
雨の日を幾度と経験し
胸の痛みに静かに耐えていくのだ
最初のコメントを投稿しよう!