いらっしゃいませ。

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 まさに夢に出てきた人だっ!! いろんな記憶が頭の中を巡るしこれはもう興奮せずにはいられないだろうっ!? 「近くに美容室があるんですけど……もう何度か来てくれてますよね?」 「えっ!? あっ、は、はいっ!! 探してたんですっ!」 「ああやっぱり? じゃ、どうぞ」  分かってる。俺の言葉は唐突だ。なのに、それをすんなり理解してくれる。  でも“やっぱり”って?  ヤバイ。本当に? これは夢じゃないよな?  彼女に案内されてみるとすぐ側に、いや「どうぞ」と言われてから現れた夢に出てきたものとソックリの美容室。 「あ、あれ!? さっき散々この辺りを探してたんですけど?」  やっぱり夢なのか? 「ああ、当店は夢の狭間にある美容室なので……余程でない限り現実界には現れないんですよ。あっ! その代わり今さらですが、此処へ入ったらまた狭間に戻りますけど大丈夫ですか?」  なんとも不思議な事を当たり前のようにハキハキと言うんだなぁ……夢の狭間かあ……いや何だっていいさ。  俺が、求めていたんだから。 「全然OKです!」  何気に親指を立てて言ったのが可笑しかったのか、彼女はププッと口元を押さえて笑う。 「なんかぎこちなぁい。あ、すみません。ではどうぞいらっしゃいませ!」  image=347403984.jpg
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