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「もうイヤァァーーーーーーー!!!」
昼休み。皆が授業による疲れを癒している最中、いきなり女性の叫び声があがる。
大音量で響いたその声は、たとえ屋上からであっても、校舎の一番端にある一年一組の教室の、さらに端である俺の席にも届いた。
「またか……」
俺こと犀川廻斗(サイカワカイト)は、ざわつく教室内でも平然と持っていたパンを頬張っていた。
極力面倒事には首を突っ込まない。それが最良だと考えてるからだ。
俺には関係のないこと……。
何人横を通り過ぎても気に止めなかったが、1人が話しかけてきた。
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