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ある路地を家に向かい進む陽気な影が1つ。その外見は中学生にも見える。
街の電光掲示板でも大会の知らせがあり、街の方が騒がしいので暗い路地を歩いていた。
路地は特に人がいない。
大通りに出れば大会の話をしている集団が見えるが、わざわざそんな所に混じる事はないだろう。
「まさかあんなんがあるとはね~。まぁ俺には関係なんて…」
そこで考えと歩みを止める。
目の前に、ある男が仁王立ちで行く手を阻んでいたからだ。
オールバックで目付きが鋭く、長身の男からは制服を着ていながら、学生らしからぬプレッシャーを感じる。
「河西翔也だな? 街の方から来たんなら大会のことは知ってるだろう」
暗がりから歩いてくる男は、街の僅かにもれる光でようやく顔が確認できた。
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