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大会の通知から9日が経った。今は放課後になったばかりだが、比較的早く教室から出ていく者が多く、教室に残る者は数える程しかいない。
そんな中、廻斗はある男に必死に食い下がっていた。
「なぁ、頼むよ」
「駄目だ!」
「まだやってるよ……」
創助はこの様子を遠巻きに見ている。
「お前から大会に誘ったんだから最後の候補者は自分で誘えよ」
と創助が言ってからは、廻斗自らの勧誘で出場してくれる人をひたすらに捜している。
基本廻斗は消極的だが、興味のあるものや、一度やると決めた事柄に対してはがんとしてやるタイプに変貌する。
廻斗からすれば自身のモヤモヤを消し去る決意の下に行っている訳だが、そんな事を創助に話さなかったため
━━そんなに優勝賞品が欲しいのかねぇ。
…ぐらいに思っていた。
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