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「ちょっと! 聞こえてるわよ。そこのアンタ!!」
そう言って女生徒は創助を指差す。
あークソ! この馬鹿が大声出しやがるから。俺まで皆の注目をあびちまった…
テンションががた落ちする俺にも周りの視線が容赦無くささる。
当の本人はというと…
「オイ、遂に何かやるっぽいぞ!」
と、俺のテンションを吸収したのか、子供の様に楽しそうにしている。
「私がどうせ自殺しないだろうとか言って馬鹿にしてるんでしょ!! いつもそうよ。周りはあたしを認めてくれない……」
足元のコンクリートにそんな言葉を落とし、柵からゆっくりと手を放す。
周りは一際ざわざわし始め、もう俺達の事など眼中になさそうだ。
「もうホントに死んで……!!」
柵から手を離し、最後の台詞を吐こうかという時だろう、突如後方から突風が吹き荒れる。
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