青春の突っ走り方

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     翌日の放課後。     「健太ー」      鞄に教科書類を詰め込んで帰る準備をしていたら、清水から声をかけられた。      顔を上げると、そこにはやはり清水が、どこか怪しげな笑みを浮かべて立っていた。     「はいこれ。こないだ先生から渡されたやつ」      渡されたのは一枚のプリント。内容は文化祭に関してのものだった。そういえば他にやる仕事が見当たらなかったから文化委員になったんだった。そしてこれを持っているということは清水も同じ文化委員なのだろう。すっかり忘れていた。     「今日中に学年主任に提出だからね。よろしく」     「っておい、ちょっと待て。俺に押し付ける気か」      名前を書く欄がないことから、クラスに一枚ずつなのは明白だ。――つまり、     「清水やってくれ」     「やだ。面倒くさい」      即答された。俺も面倒くさいんだが。ていうかそんな理由で俺に押し付けるな。     「知るか。俺は帰る」     「え~、じゃあもう一緒にやるってことで妥協してあげるから待ってよ」      どうして清水が譲歩した形になっているんだ。      本気で帰ろうとしたが背後から懇願するように止められ、俺はため息をついてしぶしぶ振り返った。     「……はあ、わかったよ。やればいいんだろやれば」
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