おとなり。

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      いつもの恒例に なっちゃった腕枕。 これがないと眠れないって キミが言ったから。 だから僕は 少し腕が辛くても キミが眠るまで この腕枕は外さないよ。 だから安心してお休み。 それに僕もそうなんだ。 キミに腕枕を するようになってから 一人じゃなかなか 寝付けなくて。 起きても寝た気がしないし。 僕もやっぱりキミが僕の 腕の中で眠ってくれないと 安心できないみたい。 キミが僕の腕の中で 眠ってくれると僕は とても安心して眠れるんだ。 キミの寝方は 少し変わってるね。 って言ったら 『これが一番落ち着くの』って 目を反らして 顔真っ赤にして 照れてたね。 怒ったふりしてたけど バレバレだよ。 だってすごく 可愛かったんだから。 さすがに初めての時は びっくりしたけどね。 だって腕枕してる 僕の胸に頭を置いて 小さく丸くなるんだから。 その後で 『そのまま頭ぽんぽんして』 って言うんだから。 いつも強がって ばかりのキミが。 頑張り屋さんで 強がりで 意地っ張りで そのくせ人一倍弱くて 打たれ弱くて 傷つきやすくて ガラスみたいに繊細で けどすごく優しくて ものすごく泣き虫で 人の為なら簡単に 自分を犠牲にするような。 そんなキミが。 僕にそんな面を 見せてくれたんだから。 でもその少し変わった寝方。 実は僕も一番 大好きなんだよ。 一番キミを感じられるから。 飾り気のない 本当のキミを見れるから。 一定の寝息の音色や 触れてる体温や 僕の胸に伝わる鼓動や すべてが愛しくて すべてが安心できる。 ねえ‥ 僕はまだキミのすべてを 知っている訳じゃないけど。 これからもっと 知りたいと思うし もっともっと 見せて欲しいと思う。 キミという人間のすべてを。 今でも僕は キミが好きだ。 けれどもっとキミのすべてを 好きになりたい。 大丈夫。 怖がらなくていいよ。 キミのすべてを知っても 僕はキミを嫌いになったり なんかしないから。 だって。 愛してるから。 だから大丈夫。 もっとキミを教えて。 ずっと ずっと 愛しているから。    
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