序章

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あれから毎日のように少年は私の家を訪ねてきた。 そして少年らしい話を飽きるまで私に話して聞かせてくれる。 話に飽きる頃、私は少年にお茶を出す。 そして夕飯に誘うのだが、いつも少年はその誘いを断って帰っていった。 少年がくるようになってから私は毎日が楽しくてしょうがなかった。 「早く明日にならないかな、」 なんて遠足を楽しみにしている小学生のようなことを思った日もあった。 そういえばまだ少年の名前を聞いてなかったな。 明日来た時にでも名前を聞こう。 そう思いながら今夜は眠りに就いた。
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