錆びた世界、磨かれた世界

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「僕? 僕は獣人のレイト。種は狼種。そういえば君の名前をまだ聞いてなかったね。君は?」 「お、俺は……北島 景。」 「キタジマケイ、ね。」  俺の名前を聞いたレイトとやらは、反芻するとニッコリと微笑む。というか、色々聞きたい事がやっと纏まった。 「あのさ……タイムマシンとか八千年後とかはとりあえず置いといて、獣人とか狼種って何なんだ?」 「ああ、それは……」 「それは私が説明致します。」  説明しようと口を開いたレイトを遮ったのは、俺をここに連れてきたネコミミ少女。  それと今更ながら気がついたが、ここにいる奴らはみんなネコミミ少女のような荒い生地の服を身に付けている。  どうやら、この服は普段着のようなものらしい。 「あ、申し遅れました。私の名はサキといいます。」 「あ、ああ。」
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