錆びた世界、磨かれた世界

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「……あんたらの事情は分かった。ここが、八千年後の世界ってのも百歩譲って良しとしよう。だがな、どうしても理解出来ない事がある。」  タイムマシンだとか八千年後だとか、進化した人類だとかそいつらの戦争なんてものも、俺にとっては不可思議な事という一言で片付く。  別にその不可思議な事を信じない訳ではないし、拒絶する訳でもない。言ってしまえば、俺には関係ない。  そう、ただ一つ納得いかない事がある。 「俺は、何の為にあんたらの事情に巻き込まれなければならないんだ?」  要するにだ。俺には関係ない事だから、何が起ころうと構わないのだ。  ただ、その訳の分からない事に俺が巻き込まれる理由が全く分からない。冷たいとか思われるかもしれないが、これが俺という人間だ。  この連中にとって、俺は非常に大切な存在なのかもしれない。が、俺にも俺の人生がある。勝手に俺の人生を潰されるなぞ、我慢出来ない。
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