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「しかし、さっきから何をしてるんだろうな?」
辺りを見回すという事は、大抵何かを探しているというのは分かる。それが、人なのか物なのか、はたまた店なのかは分からないが。
そうボンヤリとネコミミ少女を眺めていた時だった。
「……え?」
少女の方へと歩いていたスーツ姿の男性が、ネコミミ少女とぶつかった。
いや、ぶつかっていない。
「すり抜けた……?」
正面衝突したかのように思えたが、次の瞬間には何事も無かったようにスーツ姿の男性は歩き去ってしまっていた。
少女は少女で、先程と変わらずにキョロキョロとしている。
「…………」
まさか、幽霊?
そんな考えが頭をよぎる。馬鹿馬鹿しい考えなのは分かっていても、今の出来事はそれ以外に説明出来ないほど不可思議な出来事だったのだ。
「俺の見間違いか……?」
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