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壱夜が次に目を覚ましたのは昼の12時を過ぎた頃だった。
平日だったため、息子娘達は既に学校へと行ってしまっていて、リビングへ降りていき、テーブルを見ると双葉が作ったのだろう、昼ご飯が用意されていた。
そばに添えられていたメモに気付き、それを手にとる。
"A氏2時訪問。食せ。by2"
『相変わらず良い息子だねぇあいつは‥』
メモを読み終わりテーブルに置くと昼飯を食べるために席へ座る。
ここでメモの内容をご説明いたします。
A氏=壱夜が書いている小説の編集部の担当である我妻さん。
2時訪問=打ち合わせの為に2時に家にくる。
食せ=食べろ。
by2=双葉より。
直訳で
"我妻さんが2時に来るからそれまでに飯を食え。双葉より"
である。
いつもはこのようにしっかり書くのだが、今日は朝が忙しかったのだろう、随分省略して書いたらしい。
忙しいながらもメモを残してくれていた息子の連絡をありがたく思いながら昼飯を食べた。
我妻が来るまで残り1時間30分。
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