洗脳解除

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地球から少しだけ離れた宇宙。 一台の大きな宇宙船が、地球を見下ろすようにゆっくりと漂っていた。 その宇宙船にはいくつもの部屋があり、その一つで何やら大きな声が聞こえている。 「いいか!お前らはもうじき地球に降り立つ!」 話しているのは一人。マントに鉄の仮面を被っていて、その顔を伺い知ることはできない。 話を聞いているのは三人。同じくマントを着ていたが仮面は被っていない。変わりに奇妙な形の帽子を三人とも被っていた。 三人とも顔つきは幼く背も低い。おそらく子供だろう。 「とうとうこの日がやってきたのだ!お前らはこの日のために体を鍛え、戦闘技術を磨いてきた!お前らを地球人を倒す兵士にするため、私は日々努力をしてきた!だがそれも今日で最後だ」 仮面の人物の話を、三人は一言も喋らず黙って聞いていた。 喋るどころか表情すら全く変わらず、味気ない無表情だった。 「まずはお前らをスパイも兼ねて先に地球に降ろす。地球人を殺しても構わないが、あまり派手にやりすぎるなよ!後で我々も降り立つ。地球支配はそれからが本番だ!」
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