209人が本棚に入れています
本棚に追加
/220ページ
ピンク髪の少女、カノンノ・イアハートが、バンエルティア号から世界樹を見つめていた。
「カノンノ、洗濯を手伝ってくれない?」
カノンノの育ての親、パニールがカノンノを呼ぶ。
パニールは、ナツナッツ族という、見た目 小動物の珍しい種族だ。
「うん、解った。」
カノンノは、世界樹に背を向けて歩き出した。
その時。
カノンノは、何気なく、後ろを振り向いた。
そこには、かつて世界を救い、同時にここ、漂泊のギルド アドリビトムの仲間として一緒に生活した、ディセンダー・ロゼがいた。
「ロ…、ゼ?」
「…ただいま…」
普段 無表情のロゼが、僅かに微笑んで言った。
「…おかえりっ!」
カノンノの歓喜に満ちた声が、船内に響いた。
最初のコメントを投稿しよう!