魔法を信じるかい?

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呪いを信じるかい? 非科学的だ、と一笑に切り捨てるのは早計だよ。呪いは科学的にも説明出来る。 単純に説明すれば、呪ってる人と呪われてる人にその意識があれば、精神的に悪影響を及ぼせる。 例えば、死と何百何万と書かれたメールを受け取って清々しい気分になる人はなかなかいない。呪いの基本は言葉。儀式はまぁ、雰囲気なのかな。 重大なのは言葉。 例えに上げたメールを受け取った人は、何かしら嫌な気分になる。そこで、石につまづいて転けたとして、その人がそのメールと転けた事を関連付けたら、これで呪いは成立するわけ。 昔は村社会で、有名な丑の刻詣りをしていたら誰かしらがそれに気付く。ワラ人形と五寸釘って物証が残るからね。 そして村だから住人は少ない。丑の刻詣りの噂はすぐに広がる。 疚しい所のある人は自分が呪われてると思い込む。ワラ人形に名前を書き込む場合もあったみたいだからね。 そこでさっきのメールの呪いと同じ効果があったら信じちゃうよね。呪った方はその様子を見て、呪いを信じ、益々呪う。 その内、呪う人は精神的に変調をきたす。毎晩丑三つまで起きてたら、今で言えば睡眠障害だよね。だから『人を呪わば穴二つ』って戒めたんだけど。 メールやネットでは相手が特定出来ない。呪いは電波と相性がいいんだ。特にメールは言葉だけで成立するからね。 さて、呪いを信じるかい?
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