〈Ⅰ〉~遥の墓参り

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  「ただいまぁ」 ある日の昼下がり平和な日常 買い出しに行っていた朔月が帰って来たようだ。 「おかえり」 「あれ、お兄ちゃんがリビングでテレビみてるよ」 「たまにはね。 仕事も早く終わったし息抜きさ」 「じゃあお茶入れるね。 ケーキ買って来たんだ」 朔月はそう言うとパタパタと早足にキッチンへ向かった。 紅茶の良い香りが漂って来る。 ある日の昼下がり平和な日常 悠は久々に見るテレビに向かって大きなため息を吐く。 「久しぶりにテレビを見ると知ってる番組がやってないよ」 キッチンから朔月の笑い声が聞こえた。  
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