〈Ⅴ〉~緋色と朔月のデート

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  そんな様子を見ている悠と遥。 「お前はあのくらいの年に朔月にプレゼントとかしたのか」 「そう言えば…」 悠は懐かしそうに朔月を見てから、遥を見た。 「あのくらいの年じゃないけど、初めて自分でお金を稼いだ時、朔月の為にホールのケーキを買ったよ。 自分の為に使ったのは初めてでさぁ」 「朔月は喜んだろうさ」 その言葉に悠は吹き出した。 「それが2人で食べるんだからSサイズにすれば良かったんだけど、僕Lサイズ買ってね。 結局気持ち悪くなってしまって全部食べれないし、朔月は無理して次の日まで真っ青な顔してたよ」 悠はさぞ楽しそうに語っていた。 「良い事だな」 「そうだね。 それが手作りなら尚更ってね」 2人は楽しそうに、楽しそうに料理をする2人を見ていた。 きっと一生と言える思い出になるのだろう。 悠がそうであるように…  
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