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朔月は買って来たモンブランを口に運ぶと、思い出したように話し掛けた。
「さっきね
遥さんの事務所に行ったんだけどね、誰もいなかったんだよね。
一緒にケーキ食べたかったのに」
「遥だって仕事があるんだ。
きっと今頃浮気調査とかをやっているんだろう」
朔月はふーんと頷き紅茶に角砂糖を加えた。
悠は久しぶりのゆったりとした時間を満喫しているようだ。
「仕事も速く終わったし、今日は遥も仕事みたいだし、たまには僕が夕食でも作ろうかな」
「お兄ちゃんが料理とか久しぶりだね」
昔は朔月より悠の方が料理が上手かったのだが、今ではすっかり朔月に追い抜かれてしまった。
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