〈Ⅵ〉~番外編の中の番外編

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  2時間目の英語を無難に過ごし、3時間目の体育は邪魔にならないようにこなしたのはもちろんの事悠だった。 悠は運動が嫌いだった。 出来ないのではなく嫌いだった。 疲れる上に汗をかく。 さらにはチームワークを考えた行動を強いられ、チームワークを乱せば輪の外へ… 個人競技の方がマシだと考えていた。 悠はチームワークと心の中で呟くと、そう言えば遥は「チームワークを活用した殺人が集団自殺だ」と言っていたことを思い出した。 「独りは怖い」 「自分だけじゃない」 「あの人も私と同じ」 「みんなで死にましょう」 「なすりつけは逃げでは無く脅迫で、みんな一緒に、は新手のセールスだな。自殺セールスだ」 そう言って小芝居をして話をして居た遥は実に生き生きとしていたものだ…  
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