〈Ⅵ〉~番外編の中の番外編

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【4時間目 国語】 国語は夏目漱石の(こころ)だった。 担当の名は久梨子先生。 学校一美人と称されてすらいる。 「今日も前回に引き続きこころです。 教科書の範囲を簡単に説明すると、美人を男2人が取り合って結局2人共自殺する話でーす」 しかしそんな久梨子先生に欠点があるとすれば、笑えないような話をとても楽しそうに話したり、ドロドロした昼ドラ顔負けの他人の不幸話が大好きな事だと言えよう。 だから悠も遥も久梨子先生を慕っているのだ。 「この授業では、『K』が自殺しちゃった理由をノートに書いてね。ノートは回収!!解説は次回ね。もちろん自分の感想もコミ」 そう言って前回までの授業内容を簡略化したものを黒板に書き出した久梨子先生。 悠はノートに理由を書き、自らの考えもまとめて書いた。 『【私】の性格を知るKは自殺をすれば少なからず【私】は自己嫌悪の念を抱くと思ったはずだ。Kは確信犯だ。命を武器にして行った最後の抵抗だ』   と書いて悠はノートを出した。 遥はなんと書いたのか悠は気になった。  
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