〈Ⅶ〉~死者の想い

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  自分が世間から消されてから3年が過ぎた。 3年で変わった事は何もない。 唯一変わったとすれば名前が無くなった事だ。 そして最も変わらないと言えば、今日も僕らは人を殺していること… いずれ捨てられるその日まで殺すことだ。 「今日はまた懐かしい場所まで来たな」 「そうだね…」 「俺は少し寝るから、殺すとき起こしてな」 彼はそう言って眠りに付いた。 懐かしい空気だ。 昔とあまり変わって居ない。 出来ることならば寧音に会いたいが、それは出来ない決まりだった。 自分には見張りが付いていて、それは不可能だった。 ある程度の自由はあるが、自分の存在を誰かに証すような接触は堅く禁じられていた。 僕はふらふらと駅前の喫茶店に入ってコーヒーを注文し、テラス席に座った。 見慣れた光景だった光景が広がっている。  
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