第一章:カゴノナカノヒメ

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~~~~~~~~~~~~~~ どういう事だ…? 全く、状況が理解できない… 何故 コイツ(姫)がジェーミアの事を? それに 使いって…? 「先に申し上げましょう 今回の任務を依頼したのは 私ではありません」 その少女の言葉が 余計に俺を混乱させる 「今回の任務は 元は魔女ジェーミアが持ちかけたもの そして、それに、レイラ=シュバーン=ラスタリアがのり 私の利もあったから 私もあなた方を受け入れたのです」 その口振りは まるで自分が目的の姫でないようなもので… 「え~っと… あなたがレイラ姫様であってるんですよね?」 不安になったのか ヴィッツはそんな事を少女に訊いた 少女は 再び、うっすらと笑みを浮かべる 「半分正解」 「え? どういう…」 「答は、彼女が教えてくれるんじゃないでしょうか?」 少女は すっと 俺達の後方を指差す 振り向くと そこには黒尽くめの女が居て 「いつの間に…っ」 女は俺達の間をすり抜け 前へ出る 「お久しぶりですね」 少女は相変わらずの笑顔で 今度は女を見つめる 「この子の魂(ココロ)は元気でしょうか?」 そっと自らの胸に手を当て 少女は微笑む 「元気よ」 「そう それをきいて安心しました じゃあ、早速、戻りましょう?」 そう言い 女にの頬にするりと手を伸ばす少女 と 女はそれが自らの頬に触れる前に弾くように払いのける 「残念です」 少女は緩く息を吐くと 弾かれた手をもう片方の手でさすりながら 2~3歩、女から距離をとる 「悪いが あなたには今度こそ死んで貰う」 女は そう、静かに呟くと手のひらから 青白く輝く刀を抜く 「はっ!?」 俺は彼女の言動にぎょっとして 慌てて彼女の肩を掴む 「あんた、何言って!!」 「離せ!! コレが私本来の目的だ」 「だから、何言って!!」 「あら… 仲間割れですか? その刀も、物騒ですし 私は一度退散させていただきましょうか…」 見ると先ほどまでは女の目の前に居た少女は いつの間にか窓の枠に腰掛けていた 「っ! 待て!!」 女は 俺の手を振り払い 刀身を前に少女へ突っ込む が 「また、 時を改めて…ご機嫌よう」 少女は そのまま倒れ落ちるように窓の外に身を投げる 「なっ!?」 俺は 慌てて窓に駆け寄り その下を覗く が そこに 少女の姿は無く 「…一応 教えてくれるよね?」 ヴィッツの問いかけに女は 渋い顔で 先ほどの刀を出した時と同じように 手のひらにしまうと 踵を返し 「ついてこい」 背中越しにそうこたえた
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