第二章:帰還

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~~~~~~~~~~~~~~ 現在俺達は 司令官様こと 自称魔女ジェーミアの用意した漆黒のバギーで 我らが本拠地、東の荒野に向っている途中だ 「ん~! 風邪が気持ちいい~!」 そう 伸びをする少女…の声をした異形 コイツは 先程、司令官様によりその魂を 傀儡に移されたレイラ=シュヴァーン=ラスタリアだ 「あ そだ! レイラとかじゃあれだしさ、 この際名前かえちゃおっか!」 などと言い出したかと思えば ソイツは人差し指を唇におき うーん、と考えこむ 「ね~ 何か良い案ある~?」 と ソイツは後部座席に座る 俺とヴィッツを振り返る 「別に、何でも良いじゃ…」 「うっわ~! あんたモテないでしょ~!」 被せるようにつっこむ 「顔は良いんだけどね~ ヘタなクールキャラはうざがられるだけだよ? とりあえず、ハイ! 笑顔笑顔!」 と 俺の両口角をつまみグイッと持ち上げる 「うん!似合う似合う~! こっちのが可愛いよ!」 などと 満足そうに笑うソイツのテンションは… 何故だか 誰かを彷彿させる 「え? 何?」 視線を感じたのか ヴィッツは不思議そうに此方を見る うん コイツだ だけど、 何か少し違うんだよな… 何だっけ… と、多分どうでも良いよ うな内容ではあるが その答えに霧がかかり 若干気持ち悪い感じがした うん 多分、本当に どうでも良い事なんだけど… 「で、 あんたは何か良い案ない?」 俺がそんな事を考えながら 軽くため息をついていると 今度は名前の話題をヴィッツに振る 「う~ん…」 考え空を見上げるヴィッツ 俺も何となくつられて見上げると 不意に、一羽の小鳥が視界に入る 「小鳥か…」 俺は無意識的にそう呟いていて それに ソイツが反応する 「コトリ? う~ん、コトリかぁ~ 良いね!なかなか可愛い! 気に入った!」 「は?」 「じゃあ 今日からわたしはコトリ! 宜しくね! え~っと…」 言いかけて考えるコトリ そういえば まだ、名乗っていなかったな… 「僕はヴィッツ コッチはセドリック」 ニコニコしながら俺を含め名乗ってくれたヴィッツに コトリは改めて挨拶をし握手をする 「ねぇ! 思ったんだけどさぁ わたしの今の格好って、女の子っぽくないよね!」 と 唐突にコトリは言う まぁ 確かに…
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