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現在俺達は
司令官様こと
自称魔女ジェーミアの用意した漆黒のバギーで
我らが本拠地、東の荒野に向っている途中だ
「ん~!
風邪が気持ちいい~!」
そう
伸びをする少女…の声をした異形
コイツは
先程、司令官様によりその魂を
傀儡に移されたレイラ=シュヴァーン=ラスタリアだ
「あ
そだ!
レイラとかじゃあれだしさ、
この際名前かえちゃおっか!」
などと言い出したかと思えば
ソイツは人差し指を唇におき
うーん、と考えこむ
「ね~
何か良い案ある~?」
と
ソイツは後部座席に座る
俺とヴィッツを振り返る
「別に、何でも良いじゃ…」
「うっわ~!
あんたモテないでしょ~!」
被せるようにつっこむ
「顔は良いんだけどね~
ヘタなクールキャラはうざがられるだけだよ?
とりあえず、ハイ!
笑顔笑顔!」
と
俺の両口角をつまみグイッと持ち上げる
「うん!似合う似合う~!
こっちのが可愛いよ!」
などと
満足そうに笑うソイツのテンションは…
何故だか
誰かを彷彿させる
「え?
何?」
視線を感じたのか
ヴィッツは不思議そうに此方を見る
うん
コイツだ
だけど、
何か少し違うんだよな…
何だっけ…
と、多分どうでも良いよ
うな内容ではあるが
その答えに霧がかかり
若干気持ち悪い感じがした
うん
多分、本当に
どうでも良い事なんだけど…
「で、
あんたは何か良い案ない?」
俺がそんな事を考えながら
軽くため息をついていると
今度は名前の話題をヴィッツに振る
「う~ん…」
考え空を見上げるヴィッツ
俺も何となくつられて見上げると
不意に、一羽の小鳥が視界に入る
「小鳥か…」
俺は無意識的にそう呟いていて
それに
ソイツが反応する
「コトリ?
う~ん、コトリかぁ~
良いね!なかなか可愛い!
気に入った!」
「は?」
「じゃあ
今日からわたしはコトリ!
宜しくね!
え~っと…」
言いかけて考えるコトリ
そういえば
まだ、名乗っていなかったな…
「僕はヴィッツ
コッチはセドリック」
ニコニコしながら俺を含め名乗ってくれたヴィッツに
コトリは改めて挨拶をし握手をする
「ねぇ!
思ったんだけどさぁ
わたしの今の格好って、女の子っぽくないよね!」
と
唐突にコトリは言う
まぁ
確かに…
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