第四章:No.1

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「岸っ!」 審判がすぐさま笛を吹いて試合を一時中断する。 コートにうずくまる岸の元へ秀応高校のメンバーが駆け寄った。 「大丈夫っス・・・」 それでも、起き上がると痛むらしく顔を酷くゆがめた。 「やばいな、鎖骨折れてるかもな」 一方の横山は自身に目立ったケガはないようだが、顔を青くしている。 「二宮!すぐ準備しろ!」 「あ、はい!」 岸の代わりに郁が出場するということだ。 まさか、こんな形で試合に出ることになるなんて。 「おもいきってプレーしなよ・・・」 固くなりきった郁に、吉沢が背中を押してくれた。
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