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「二宮、緊張しなくていいからな!」
「練習通りにいこう」
仲間の声に頷いて、興奮を抑える。
たかが練習試合だと自分に言い聞かせた。全国大会に比べれば緊張なんて桁違いだ。
だが、郁はコートに足を踏み入れた瞬間に自分の足が震えていることに気付く。
そして痛めた腰が疼いた。別にまた痛めたわけではない。ただ、トラウマのような何かが郁の心を支配していた。
走れるのか?
シュートをうてるのか?
ドリブルできるか?
ジャンプできるか?
・・・
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