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これ以上恥をかきたくない。
試合なんて、もうでたくない。
郁の手は震えていた。
「試合が怖いなら、ベンチでおとなしくしてればいい」
郁の様子を悟った中目黒はそう言い放った。
いつもの穏やかな中目黒からは考えられないような口調だ。
「こんな程度の試合でビビってたら、バスケなんてできねーよ」
さらに郁を罵倒する。
と同時にタイムアウトが終わった。
「松下先輩、黒田先輩じゃなくて俺にボール集めてください」
そう言って中目黒はコートにあがった。
郁はただそれについていくしかなかった。
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