第一章:ショートヘアーの彼女

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けど、雑誌を読むとバスケがしたくなることは昔と変わらない。 翌日の放課後、また裏庭に足を運んだ。 ダム、ダム・・・ ボールがバウンドする音が校舎の壁に反響している。今日も愛先輩が来ているらしい。 遠目に人がシュートをうつ姿を確認する。 「ちわーっす!」 ・・・あれ?今日の愛先輩なんか大きい・・・。身長が、180くらいあるような。 むこうはこっちの挨拶にも気づかずに黙々とシュートをはなっている。 そのワンハンドシュートはまるで重力を感じさせないほど柔らかなものだった。 郁は確信した。 こいつ、バスケ部だ・・・。
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