第一章:ショートヘアーの彼女

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手をあげ、腰を落とす。 郁は集中していた。 いや、本人は気づかなかったが、中目黒に集中させられていたのだ。身体が本能的に感じていた。 "コイツは、ヤバイ"と。 中目黒は郁の視線をそらすようにボールを揺らす。 目が動いた。 それは0,数秒の出来事だ。 来る! 「・・・!!」 ジャリっ、と砂を蹴る音がしたと思った瞬間にはもう、郁の前に中目黒はいなかった。 シュパっ・・・ 振り向いた時すでに中目黒は華麗なレイアップシュートをきめていた。
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