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手をあげ、腰を落とす。
郁は集中していた。
いや、本人は気づかなかったが、中目黒に集中させられていたのだ。身体が本能的に感じていた。
"コイツは、ヤバイ"と。
中目黒は郁の視線をそらすようにボールを揺らす。
目が動いた。
それは0,数秒の出来事だ。
来る!
「・・・!!」
ジャリっ、と砂を蹴る音がしたと思った瞬間にはもう、郁の前に中目黒はいなかった。
シュパっ・・・
振り向いた時すでに中目黒は華麗なレイアップシュートをきめていた。
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