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呟きつつ歩いているうちに少しひらけた場所にでた。まだなれない敷地で自分がいったいどこにいるのかわからないが、校舎の向きからしてどうやら裏側らしい。
新入生やら在校生であふれかえっていた正門前とはうってかわってまったく人気がない。
その隅にぽつんと古びたバスケットリングが立っていた。支柱は錆びついていて、ボードの木はほぼ腐りかけている。
「こんな所にリングが・・・」
リング・・・郁は無意識のうちにボールを探していた。
すると、ご丁寧にボールが1つ無造作に転がっていた。
すこし空気が抜けている、けれどこのバウンドした時の感覚は・・・
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