第一章:ショートヘアーの彼女
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「忘れられるわけ、ないか」 4、5回ほどバウンドさせてからリングの正面に立つ。 「はは、リングまで届く気がしないな!」 ボールを構えて、素直に空へと放った。 あぁ、やっぱりまだ身体に染み付いてやがる・・・。 放物線を描いたボールはリングの中央を通った。ネットの柔らかな音を残して。 俺、こんなトコで何やってんだよ・・・。 「誰?」
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