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先程の地点から見てヴァジュラの向こう側に回り込んだウォレスとメルヴィンはロイド達がホールドトラップを仕掛けるのを待っていた。この角の向こうにはヴァジュラがおり、オウガテイルの肉を喰らう生々しい音がここまで聞こえてくる。
もし臭いで気付かれたらすぐに応戦しなくてはならない。もうすっかり体の一部と化した神機を握り締め、ウォレスは息を殺して待った。
何分経っただろうか。心臓の音が聞こえるほど張りつめた空気は、パンと音を立てて空に打ち上げられた赤い信号弾によって断ち切られた。
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