扉。

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夕飯時にまた永至の家に行くことにして、私たちは別れた。買った食材を冷蔵庫にしまってから自分の部屋で制服を脱いで、棚に置いてあるデジタル時計に目をやると[17:32]と表示されていた。七時ちょっと前に行けばいいか。着替えを済ましてリビングに行き、携帯をテーブルに置いてソファに座った。 学校帰りから変に緊張していたせいか無駄に疲れていた。 永至と一緒に帰ったのは、いつ以来だろう。中学の途中から永至の部活が忙しくなって、周りの意識が色恋めいたものになったから一緒に帰らなくなったんだ。それからあまり話さなくなって、話すのは晩ご飯をごちそうになるときと学校での貸し借り(私は借りたことないけど)くらいで。 だから今日結構びっくりした。永至は全然普通だったけど。 何だか瞼が重いので、私は一時間くらい眠ることにした。
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