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先生の言葉は…
非難する奴等を咎めてくれて
戦場で魔族相手に戦うこと…
『命』を懸けていたことを…分かってくれてる人もいるんだ…そう思うと嬉しかった
だからって、この虚無感がなくなる訳じゃないが…
非難ばかり浴びた自分は、惨めで…苦しくて…
怒りに震えては、理解する者のいない孤独な世界が、悲しくて、寂しくて…
だから、同級生の奴等から出た言葉も視線も…否定したかった
でも、蹴散らせない
結果…動けない
先生の最後の言葉に…
何を言ってるんだっ!って、そう叫びたかった
人の気も知らないで…勝手なこと言うな!
そんなこと望むな!
俺はもう戦場には立たない
そう決めた
あの魔力を感じたら…恐怖で身体が動かない
あの魔力を感じたら…失った大切な命を思い出す
もう、望まないで欲しい
命を賭けて戦うなんて誰もができることじゃない
俺にその理由はなくなった
全てが失くなったあの日に…
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