プロローグ

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少年はたちまち人間界の戦神となった 元々、兵士達には『白炎の皇帝』に対して箝口令がしかれていたが 彼の圧倒的な力を前に噂は形を変え 戦場の光を目撃した一般人の噂も合わさり 一般人は彼がどのような人物なのか分からないまま 勝手な想像によりオヒレがつくこととなった その1年後、幾度かの激しい合戦を経て 『白炎の皇帝』は表立つことなく、姿を消した 人々はそれに不安と歎きを訴えたが、国も軍も何も答えなかった それから2年と少しの時が流れて、世界に春が訪れた 多くの偉大な魔術師を輩出してきた魔術学校、ジアルガ学園の門にひとりの少年が立っていた 赤い髪に映えるブレザーに身を包んで、学生鞄を片手に学校を見据える 「よし、行くか」 少年は小さく拳を握りしめ、門をくぐった
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