学園生活スタート

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ホールの中を覗き込むと大勢の生徒がウロウロしていた 思ったより多くの生徒がいて驚いた 受け付けを済ませてピンクのリボンをもらう ピンクのリボンをつけてるのが新入生だな 和気あいあいと話してる新入生の間を通って、自分のクラスのパイプ椅子に腰掛けた 柄にもなく緊張してるのか? 胸がザワついてならない でも、嫌な気分じゃない あの…戦場で喉が渇くような気分を思えば… 比べる自体がおかしいか… 胸に手をあてて、これから入学式が行われるだろう壇上を見上げる 俺の学力で入学できて良かった きっとメリー・エッタの推薦のおかげだ これから6年通っていく学校 普通に勉強して 普通に友達作って 一緒に弁当食ったり 行事…運動会とか? 普通に学園生活をしたい やり直したい… 胸に強く思う 左手首にある銀のブレスレットと左指にはまった白い指輪に触れる 「綺麗な指輪だね」 突然声をかけられて顔を上げると、そこには金色の髪の男子がにこやかに立っていた これがアレか…友達を作る絶好のチャンスってやつか? 「僕はアルス。よろしくね」 爽やかな微笑みに動揺した こんな感覚は久しくて、肩が強張る 「俺はフェイドだ。よろしくな」 にっこり笑うアルスに自然と笑顔がこぼれた それに安堵する
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